【実家を売る前の片付け】どこまで必要?施設入居が決まった家族の進め方
親の施設入居に伴う実家売却は、家財が残った片付け前でも相談できます。本人の希望、残す物、契約権限、自治体の搬出条件、相談時に伝える内容を整理します。

実家に家財が残っていても、売却の相談はできます。
親の施設入居が決まり、実家の売却も考えている。家財が多く、何を残すか決まらないまま片付けに通うのは、負担になることがあります。
売却相談の前に、家を空にする必要はありません。残したい物や書類を取り分け、片付ける範囲と日程は売り方に合わせて決めていきます。家族が相談を始める段階と、本人に代わって売買や処分を契約する段階では、必要な確認も異なります。
家財が残っている段階で売却相談を始める
初回は所在地や家財の様子、希望時期を伝えます。その後、売り方に応じて片付けの範囲と費用を詰め、本人の意思や契約権限、引渡し条件を確かめて契約へ進みます。
| 段階 | この段階で整理すること | 次へ進む前の確認 |
|---|---|---|
| 売却についての初回相談 | 実家の所在地、親の希望、施設への入居時期、家財の状況を伝える | 手元にない情報や、現地確認が必要な箇所 |
| 売り方と片付け条件の確認 | 仲介や買取などの売り方、片付ける範囲と時期を確認する | 家財が残った状態でどこまで進められるか、誰が何を担当するか |
| 片付けや売買の契約 | 見積内容、処分対象、引渡し条件、契約者を確定する | 親本人の意思、物件の名義、代理権の有無 |
書類や写真は、手元にあるものからで構いません。名義や現地の状態が分からないときは、そのことも相談先へ伝えてください。
残す物と書類を取り分ける
片付けを始める前に、ご本人に残したい物を聞きましょう。売却するか迷っている場合は、まず相談を始めてよいかを尋ね、処分を急がずに保管する物を選びます。実家へ戻る希望や今後の使い方も含めて迷っている方には、売る・貸す・残すを比較する記事があります。
先に取り分けておきたいのは、次のような物です。
- 親が施設で使う物
- 通帳、印鑑、不動産に関する書類
- 購入時の契約書や重要事項説明書
- 家族写真、手紙、記念品
- 本人や家族が処分を迷っている物
書類は物件確認の手がかりになります。まだ見つからなくても、相談を待つ必要はありません。探す人と不動産会社への連絡を受け持つ人を決め、処分を迷う物は本人に聞くまで保管します。
施設への入居日と売却の希望時期は、それぞれ相談先へ伝えます。入居準備を優先する時期と、内覧や引渡しに向けて作業できる時期を調整するためです。

売り方に合わせて片付ける範囲と日程を決める
実家の売却方法には、不動産会社が買主を探す「仲介」と、不動産会社などが物件を直接買う「買取」などがあります。
仲介では、購入希望者が室内を見学する内覧を行うことがあります。そのため、相談や査定は片付けと並行して進められても、写真撮影や内覧、引渡しまでにどこまで整えるかを確認する必要があります。
買取では、家財が残った状態で査定を受けられる場合があります。ただし、家に残した物(残置物)の処分費用が、価格や引渡し条件に反映されることもあります。すべての家財を残せるとは限らないため、処分が必要な物と費用の負担を依頼先に確認しておきましょう。仲介と買取による片付け時期の違いは、長谷工の仲介による実家売却の解説でも詳しく紹介されています。
片付けを依頼する前に、不動産会社には「家財がある状態で現地確認や査定ができるか」「撮影・内覧・引渡しの各段階で何を片付けるか」を聞いておきましょう。
家財整理を依頼する相手には、仕分け・運搬・処分・買取・清掃のうち何を頼むか、残す物や探してほしい書類をどう扱うかを伝えます。不動産売却と家財整理の見積・契約が別になる場合もあるため、それぞれの契約先、対象物、費用の負担を見積書などで確かめてから依頼してください。
粗大ごみを運ぶ前に実家のある自治体で出し方を確認する
粗大ごみの出し方は、実家のある自治体に確認しましょう。離れて暮らすご家族が片付けを手伝う場合、ご自身が住んでいる地域とは、収集や持ち込みのルールが違うことがあります。
東京都中央区と神奈川県大和市の公式案内を比べると、次の違いがあります。利用前には各自治体の最新の案内を確認してください。
| 実家の所在地 | 自治体の案内 | 離れて暮らす家族が確認したいこと |
|---|---|---|
| 東京都中央区 | 粗大ごみの持込制度はなく、予約した粗大ごみを区が収集します。中央区公式案内 | 収集の申込方法と、ごみを出す場所を確認する |
| 神奈川県大和市 | 市内の家庭から出た対象ごみは持ち込めますが、ごみを出した本人または同居家族が運転し、運転免許証の大和市住所で確認を受けます。本人以外の運転を希望する場合は事前相談が必要です。大和市公式案内 | 市外で暮らす家族が運転して持ち込めるか、車に積む前に施設課へ確認する |
大和市では家庭用乗用車での搬入が条件で、トラック・軽トラックなどは使えません。親の施設入居後の住所や、運転する別居家族が条件に当てはまるかは、車に積む前に施設課へ相談してください。
家電リサイクル対象品など、自治体で受け付けない物もあります。運ぶ物・運転する人・車・予約の要否が分かってから、搬出の日を決めましょう。
親に代わって契約するときの確認
お子様など、ご家族から不動産会社へご相談いただくこともできます。ただし、親名義の実家を売買する際は、物件の名義やご本人の意思、代理で契約する権限があるかを確認する必要があります。
成年後見制度を利用している場合は、さらに条件があります。成年後見人などが本人に代わって本人の居住用不動産を処分するには、家庭裁判所の許可が必要です。ここでいう居住用不動産には、本人が施設へ入ったため現在は住んでいなくても、入所前に住んでいた家や、将来住む可能性がある家も含まれます。
保佐人や補助人がこの申立てを行えるのは、不動産を処分する代理権が付与されている場合に限られます。詳しい対象と手続きは、裁判所の「居住用不動産の処分についての許可」でもご確認いただけます。
この家庭裁判所の許可は、成年後見人などが本人に代わって処分する場合の制度です。親が施設へ入るすべての家庭に一律で必要になるものではありません。ご本人の意思の確かめ方や、代理で契約を進める方法に迷う場合は、契約を結ぶ前に不動産会社や司法書士などへご相談ください。
所在地と家財の様子からご相談ください
ラフリレーションへ売却を相談するときは、次の内容を分かる範囲でお伝えください。確認中の項目は、そのままお知らせいただけます。
- 実家の所在地:
- 親との関係:
- 親の希望:売却希望/検討中/確認中
- 施設への入居時期、売却を希望する時期:
- 家財の状況:残す物、処分を考えている物、おおよその量
- 現地へ行ける人:親/同居家族/別居家族/未定
室内写真や不動産の書類、固定資産税の通知があれば、そのこともお伝えください。売り方や必要な準備は、不動産売却のご案内でも紹介しています。
お問い合わせフォームの「売却相談」から、実家の状況と迷っている点をお寄せください。所在地、家財が残っていること、希望時期などを添えていただくと、売却と片付けについて相談したい内容を伝えられます。
フォームはお名前・メールアドレス・相談内容・詳細の入力と、個人情報の取扱いへの同意が必要です。電話番号は任意です。ご相談内容をもとに、必要なご連絡を差し上げます。
相続が起きた後の名義変更や家族の話合いについては、相続した実家の売却の記事をご覧ください。
