中古住宅のインスペクションは契約前に。調査結果と購入予算をつなぐ進め方
中古住宅のインスペクションはいつ相談する?売主の承諾、費用と調査範囲、報告書の『指摘』『未調査』を購入・改修予算に生かす方法を解説します。

中古住宅のインスペクションを購入判断に使うなら、候補物件が決まった段階で仲介担当者へ希望を伝えましょう。売主の承諾を得て調査を実施し、契約前に報告書を受け取れるか、日程を相談します。
調査で分かるのは、建物の一定の部分の状態です。必要な補修の費用や、希望する間取り変更ができるかは、別に確かめます。この記事では、宅建業法上の建物状況調査と、その結果を購入・改修の予算へ生かす進め方を説明します。
契約前に報告書を受け取れる日程を相談する
仲介担当者には「契約前に建物状況調査の結果を確認したい」と伝えます。売主の承諾、現地調査、報告書の受領、購入条件を検討する時間を、契約予定日までに取れるか相談してください。購入申込みの前後どちらに調査できるかは、物件の事情によって異なります。
既に報告書がある物件では、実施日、対象範囲、調査できなかった箇所、現在の状態と異なる点がないかを確かめます。気になる点は調査実施者や仲介担当者へ聞き、追加の調査が必要かを検討しましょう。
契約前に新たな結果を受け取れない場合は、未確認の箇所や費用が残ります。日程や購入条件をどう扱えるか、署名する前に仲介担当者へご相談ください。
建物状況調査で分かる範囲と費用
調査対象と担当者
宅建業法上の建物状況調査は、所定の講習を修了した建築士が、基礎・外壁など構造に関わる部分や、雨水の浸入を防ぐ部分の劣化・不具合を目視や計測で確認するものです。壁の内部など見えない箇所まですべて調べるものではなく、欠陥がないと保証するものでもありません。
「ホームインスペクション」「住宅診断」という名称でも、宅建業法上の建物状況調査に当たるとは限りません。依頼前に担当者の資格、調査基準、対象範囲を確かめましょう。すべての中古住宅売買で、この調査の実施が義務付けられているわけではありません。
費用と日程を依頼前に確かめる
国土交通省のQ&A(2024年4月1日現在)では、標準的な検査内容で費用は6万円程度から、現地調査時間は住宅の規模等により1〜3時間程度が目安とされています。一律の料金ではなく、戸建て・マンションの別や規模、工法、調査範囲によって変わります。
調査費は依頼者が負担するのが一般的です。見積もりでは対象範囲と含まれる作業、追加調査の料金を確かめ、報告書を受け取れる日も聞いておきます。現地調査の所要時間と、報告書が届くまでの日数は別です。
指摘された所・調べられなかった所・変えたい所
報告書には、劣化などの指摘に加え、点検口がない、家具が動かせないなどの理由で調査できなかった箇所が記載されることがあります。調べられなかった範囲は状態が未確認です。調査実施者に理由を聞き、再確認できるかを仲介担当者や売主と相談します。
補修の見積もりや、購入後に希望する改修の可否は、報告書だけでは決まりません。報告書を受け取った後は、調査で分かったことから追加確認や見積もりへ進みます。

雨染みの指摘・未調査の床下・間取り変更を考える例
報告書に雨染みの指摘があり、床下は点検口がなく確認できなかったとします。また、購入後には間取りを変えたいという希望もあります。以下は実在物件の事例ではなく、相談する内容を説明するための例です。
雨染みの指摘:調査実施者に位置・状態・追加確認の要否を聞き、補修内容と費用は施工者の見積もりで確認します。原因や工法を報告書だけで断定しません。
床下が未調査:調査できなかった理由と再確認の可否を聞きます。状態も必要な工事も分からないため、費用は未見積もりとして残します。
希望する間取り変更:必要な補修とは別に、希望する範囲、工事の可否、費用と時期を施工者に相談します。
購入と工事の総額にまだ入っていない費用を残す
次は、これらの見積もりを得た場合の架空の計算例です。実際の物件価格や工事費の目安ではありません。
物件価格:2,000万円/取引の諸費用:100万円/調査費:8万円
雨染みの補修見積もり:60万円/希望する間取り変更の見積もり:250万円
床下の状態:未調査・未見積もり
分かっている金額の合計は2,418万円です。予算上限を2,500万円とすると差額は82万円ですが、床下の再確認や追加工事にかかる費用はまだ含まれていません。見積もりがそろった段階で、希望する工事の範囲や購入条件を見直します。負担が合わなければ、購入を見送る選択もあります。
調査の指摘があっても、売主が必ず補修や値引きに応じるわけではありません。購入条件にどう反映できるかは、仲介担当者を通じて話し合います。
物件資料と改修の希望を添えてご相談ください
ラフリレーションでは、不動産購入と購入後のリノベーションについてご相談を承っています。候補物件の所在地・築年数・図面、あれば調査報告書と気になった箇所、希望する改修、入居時期、購入と工事に使える予算の目安をお伝えください。資料がそろっていない場合も、分かる内容からお知らせいただけます。
建物状況調査を希望するときは、仲介担当者へ実施方法と日程を確認してください。購入や改修については、必要な補修と希望する工事、それぞれの範囲を物件の条件に合わせてご相談いただけます。
お問い合わせフォームの「購入相談」または「リノベーション相談」から、現在の状況をお寄せください。お名前・メールアドレス・相談内容・詳細の入力と、個人情報の取扱いへの同意が必要です。電話番号は任意です。ご相談内容をもとに、必要なご連絡を差し上げます。
リノベーションの対応内容を見る | 購入と改修について相談する
